2023.9.28 |
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金沢R不動産スタッフ田中の、副交感神経優位なワークディ。
「仏のタナカ」。そんな異名をもつ彼は、怒りという感情を前世に置いてきたような柔和な人物だ。それが山陰出身者の特徴なのか、前職の営業でドブ板を踏み抜く中で獲得した境地なのかはわからない。
金沢R不動産入社6年目。出身は島根県。2018年に大阪から家族で金沢に移住してきた。宅建免許は金沢R不動産に入社してから取得している。先輩が独立したため、今では金沢R最古参スタッフとして活躍中。
金沢R不動産スタッフ・田中
今回はそんな田中の1日に密着してみた。金沢R不動産スタッフの業務内容や、金沢暮らしの参考になれば幸いです。
小学生1年生の双子君がいる田中家の朝は規則正しい。東向きの窓からは眩しい朝日が差し込む。
田中の住まいは築38年のRC造の賃貸マンション。ここを選んだ理由は「やっぱりこの“川ビュー”ですかね。川と山が一望できて、窓を開ければせせらぎも聞こえる。この心地良さが決め手でした」。
大聖寺からのぼる朝日。築古だけれど、綺麗なマンション
窓から見える風景。川そして山
金沢南部を流れる伏見川。春には桜、夏には蛍も
田中の朝の日課は、最近自宅に招いた保護犬・きなこちゃんのお散歩だ。
双子の息子達の登校を見守りながら、川沿いをゆったり散歩する。
きなこちゃんと息子君たちと
ちなみに田中はいわゆる「嫁ターン」(奥さんのご実家が金沢)。金沢には「子育てをすることに照準を絞って移住した」のだという。
関西では営業職として働き通しの日々が続き、心身共に疲弊し切っていた田中。またお子さんが生まれてからは「はじめての育児に加えて、双子ということもあり、妻は本当に大変そうでした。唯一頼れるはずの僕も休みがない状態で。妻の負担が限界に達しているのを感じていました」。
金沢に来てからは、頼れる実家の存在、そしてワークライフバランスも整って、「家族の時間がぐんと増えた」と笑顔を見せる。
自転車で10分ちょっとでもう金沢の中心市街地。こちらは犀川大橋
ちなみに田中家のマイカーは一台。共働きで奥さんが車を使うことが多いので、田中は基本自転車通勤だ。それでも「通勤時間はかなり短くなった」そうだ。
「金沢は程よく都会的でありながら、ちょっと離れると自然豊かなところが気に入っています。子どもたちにも、自然だけじゃなくて、都会的な面も両方経験させてあげたいと考えていたので」
犀川の河川敷
金沢市民にとって“長ーーーい公園”ともいえる、犀川の河川敷。毎朝ジョギングや散歩をする人々の姿が。自転車も通れるので、天気が良い日は通勤路に犀川沿いコースをチョイス。ゴキゲンな一日の始まり。
定時は10:00〜だけれど、早めの9:00頃に出社するのが田中の流儀。パパママ社員が多く、がっつり残業はできない分、朝少し早く来る人が多い。
自転車で颯爽と出社する田中
会社があるのは新竪町商店街という歴史ある商店街。八百屋に肉屋・魚屋をはじめ、セレクトショップや珈琲店、パン屋など約60店舗が並ぶ。写真左手に見える独特なペインティングのビルが金沢R不動産のオフィス。
もともとは古着屋さんだったビル(左手)。中はリノベーションしてますが、外観はそのまま
オフィスは10年前にスタッフ総出でセルフリノベーション。田中の入社前の出来事ながら、その苦労話はレジェンドとして語り継がれている。
ミーティングルームの様子
「金沢R不動産」は、有限会社E .N.N.の中での「不動産部門」の位置付け。その他に設計部門である「e.n.n. archetects 」と、「広報/まちづくり」の部署がある。
各チームが連携しあって様々な視点から事業を提案できるのがE.N.N.の強み。
エントランスに併設されたフライヤーコーナー
玄関で迎えるのは、会社で飼われている亀「カメオ」。道路横断中を保護して早9年
オフィスはスキップフロアになっていて、2階が設計と広報/まちづくりスタッフのフロア
3階が金沢R不動産チームのフロア。現在は東京から移住してきた新入スタッフ・松田(右)と二人世帯
出社したらまずはメール返信と他社サイトの新着物件の確認。R不動産的視点で魅力的な物件が隠れていないか探していく。地道だけど、“不動産のセレクトショップ”であるR不動産にとっては大事なルーティン。
普段の服装はラフでOKだけれど、契約や急な内見にも備えて「置きジャケット」は必須
午前中のうちに、依頼を受けていた物件査定へ。今回は金沢駅前別院通り商店街にある元理容店。
オーナーさんと談笑する田中
通常の不動産会社の場合、査定では建物や設備の状態などのスペックで評価するけれど、R不動産の場合、加えて建物のストーリーや、オーナーの想いも丁寧にヒアリング。複合的要素から売出価格や家賃を設定していく。
「人と人、街、そして建物を繋ぐのが、僕らR不動産の仕事だと思っています」と田中。全方向にとっての最適解を探るバランス感覚が肝要。
年季の入った飴色の建具もR的には◎
昼食は各自仕事のキリがいい時に自由に食べる。オフィスが商店街にあるので、お昼の選択肢も色々あって日々悩ましい。
八百屋「松田久直商店」さんの野菜たっぷりなヘルシー自家製惣菜やカレー。肉屋「天狗の中田」の丼ものや牛肉オムライス。最近オフィスの斜め向かいに、待望のパン屋さんもオープンして、ますます充実してきている。
実は弊社がリノベーション設計を担当している「松田久直商店」。店内奥の冷蔵庫に自家製惣菜が
20235月にオープンしたばかりの「shintate bake」。天然酵母のパンや、焼き菓子も人気
金沢の老舗肉屋「天狗の中田」本店。お肉を使った惣菜類も充実。コロッケは午前中に売り切れのことが多い
しかしストイック(?)な田中は、自作のお弁当か、コンビニ飯が多い印象。毎日迷っているのは主に女性陣。オフィスビルの最上階に台所があるので、みんなそこで食べる。
午後イチで向かったのは、物件撮影。すでにオーナーさんと打ち合わせが済んでいる物件では、天気が良い日にすかさず撮影。(雨や曇天が多い金沢では晴れ間は貴重)
外観を撮る田中。イタリアンレストランとゲストハウスが一緒になった賃貸物件
煽り気味で撮る田中。同じようなカットでもとにかく撮りまくる
田中の物件撮影の信条は「とにかく枚数を撮る」こと。一物件あたり600枚くらい撮影していたりする。流石に撮りすぎだと思うけれど、物件への想い入れ深さの現れだろう。
撮影後に向かったのは、東山にある私設図書館&コワーキングスペース「AMU」。金沢R不動産では物件管理も行っているので、この日は雨漏りがあった部分の工事後の確認へ。
仲介しっ放しにするのではなく、その後も長いお付き合いになるオーナーさんや借主さんも多いので、人間関係は本当に大切。田中は熱血タイプというよりサラッとタイプだけれど、この辺りの人付き合いが絶妙に上手い(スタッフ評)。
「AMU」オーナーさんに、雨漏りのその後をヒアリングする田中
そのまま「AMU」さんのコワーキングスペースで物件テキストを作成する田中。会社にいると電話や来客対応も多いので、グッと集中してテキストを書きたいときは、外に出て仕事をするのもOK。(ちなみに金沢R不動産では、1週間に一回程度日報を提出することになっている)
入社当初は戸惑っていたテキスト作成も、6年目となればコツを掴んだ
田中が帰社して、すぐに声をかけたのは2階フロアの設計スタッフ。「リノベーションをしてから貸し出したい」というお客様の依頼を受けて、リノベーション案の検討中。
設計の知見からの率直なアドバイスをタイムリーにもらって不動産提案として反映できるのは、社内に設計部がある強み。
仕事が立て込んでいない日は、まだ明るい18時頃に「おつかれっすー」と帰る田中。晩御飯担当もしているので、オフィスを出た瞬間、今晩のおかずのことに頭を切り替える。
「おつかれっすー」
以上、とある晴れた日の田中の一日。子育てとの両立を計りたい人も、がっつり働きたい人にも。それぞれのライフスタイルや価値観を尊重した働き方が選べるのも、R不動産の魅力です。
翌日は水曜で定休日だったので朝釣りへ(不動産部は水曜と日曜定休)。この日は県内の釣り場、加賀市の新堀川河口にて。朝4時頃の日の出の風景。「釣れなくても、この風景に癒されるんです」と田中。「金沢に住むと、男子の遊びはだいたい海派と山派に分かれますね。海なら釣りやサーフィン。山なら登山やスノボなど」。休日に気軽に自然と触れ合えるのも金沢暮らしの魅力。
日曜日のお休みには、子どもたちを釣れて県内外の公園巡りが慣例。北陸三県、めちゃめちゃ詳しい。他のスタッフも田中から子どもの遊び場情報を教えてもらうことが多い。
プライベートが充実し、ワークライフバランスが保たれているからこそ、仕事にも身が入るというもの。以上、番外編で田中の休日でした。